本剤の「警告・禁忌を含む使用上の注意」等については注意事項等情報(添付文書)をご参照ください。
本剤は海外試験4試験で構成された評価資料をもとに承認されました。このためご紹介する臨床成績には一部国内の承認内容と異なる成績が含まれております。
PHOTON-2(海外データ)
ソバルディはリバビリンとの併用24週間投与でジェノタイプ3又は4に対して、
有効性と安全性が確認されています(海外データ)。
4.未治療又は前治療のあるHIV-1重複感染C型慢性肝炎患者に対する海外第3相臨床試験成績(PHOTON-2:海外データ)7,8)
試験概要
目的 | ジェノタイプ3又は4で未治療又は前治療のあるHIV-1重複感染C 型慢性肝炎患者におけるソバルディ+リバビリンの24週投与の有効性・安全性を検討する。(ジェノタイプ3、4のみ抜粋) |
対象 | 未治療又は前治療のあるジェノタイプ3又は4のHIV-1重複感染C型慢性肝炎患者137例(C型代償性肝硬変患者34例を含む) |
試験方法 | 多施設共同非盲検試験 |
投与方法 | ソバルディ錠400mg 1日1回及びリバビリン1日2回(1,000又は1,200mg/日)を24週間経口投与した。 |
主要評価項目 | SVR12率[投与終了から12週間後のHCV RNA 量が定量下限値(25 IU/mL)未満を達成した患者の割合] |
副次評価項目 | SVR4 率及びSVR24 率、血中HCV RNA動態、ウイルス学的転帰、薬剤耐性変異、背景因子別のサブグループ解析等 |
解析計画 | 主要評価項目はFull Analysis Set(FAS)により解析を実施することとした。背景因子別のサブグループ解析は、ジェノタイプ別、前治療(なし/ あり)年齢(50歳以上/未満)、性別(男性/女性)、代償性肝硬変(なし/あり)、ベースラインのHCV RNA量(6 log10IU/mL以上/未満)、ベースラインのBMI(30kg/m2以上/未満)、ベースラインのALT値(正常範囲上限の1.5倍超/以下)、IL28B(rs12979860: CC/non-CC)等について、副次評価項目として実施することとした。 |
- 本試験ではジェノタイプ1~4の患者が登録されましたが、本邦ではソバルディ錠のジェノタイプ2に対する24週間投与及びジェノタイプ1に対する投与は承認されていません。
試験デザイン(ジェノタイプ3及び4のみ抜粋)

ジェノタイプ1及び2の患者群は削除しました。
7)社内資料:承認時評価資料:海外第3 相臨床試験(GS-US-334-0124)
8)Molina JM, et al. Lancet 385(9973):1098-1106, 2015(承認時評価資料)
利益相反:本研究はギリアド・サイエンシズ,Inc.の資金提供及び支援(プロトコール設定、データ収集、研究経過のモニタリング、統計解析、論文執筆等)により行われた。本論文の著者には、ギリアド・サイエンシズ,Inc.の社員が含まれる。本論文の著者には、ギリアド・サイエンシズ,Inc.より講演料等を受領した者が含まれる。
患者背景(ジェノタイプ3及び4のみ抜粋)

N/A:記載なし
- IL28B領域の一塩基多型(SNPs)の解析にあたり、本試験においては、rs12979860の解析によりSNPsのメジャーアリル(CC)もしくはマイナーアリル(CT、TT)を同定している。
- 25 パーセンタイル
- 75 パーセンタイル
ソバルディ錠400mg の本邦における承認された用法及び用量は以下のとおりです。
- セログループ2(ジェノタイプ2)の場合:リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、12週間経口投与する。
- セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない場合:リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、24週間経口投与する。
リバビリンの本邦における承認された用量は、1日投与量で体重に応じて600〜1,000mgです。
SVR12率※(主要評価項目)
ソバルディ錠400mgとリバビリンの24週間併用投与において、ジェノタイプ3の患者の88.7%(94/106例)がSVR12を達成しました。また、ジェノタイプ4の未治療患者のSVR12率は83.9%(26/31例)でした。
- ソバルディ錠の24週間投与はジェノタイプ1及びジェノタイプ2に該当しない患者に対して承認されている用法及び用量であるため、一部改変してジェノタイプ1及び2の患者群の結果は削除しました。

患者集団別、背景因子別SVR12率※(サブグループ解析)(副次評価項目)
ソバルディ錠400mgとリバビリンの24週間併用投与におけるジェノタイプ3の未治療患者のSVR12率は91.2%(52/57例)、前治療のある患者では85.7%(42/49 例)でした。背景因子(代償性肝硬変の有無、IL28B 遺伝子型)別のSVR12率は以下のとおりです。
- ソバルディ錠の24週間投与はジェノタイプ1及びジェノタイプ2に該当しない患者に対して承認されている用法及び用量であるため、一部改変してジェノタイプ1及び2の患者群の結果は削除しました。


<参考>未治療患者、前治療のある患者における代償性肝硬変の有無別のSVR12率(サブグループ解析)

薬剤耐性※(副次評価項目)
ソバルディ+リバビリン群でSVR12を達成しなかったジェノタイプ3 の患者11例に対しディープシークエンス解析が実施されました。ディープシークエンス解析でカットオフ値1%以上において認められたL159F及びV321A 変異を有するジェノタイプ3 の患者のうち、ソホスブビルの投与終了後24 週時までにウイルス学的治療不成功となった患者はそれぞれ27.3%及び9.1%でしたが、これらの患者において薬剤感受性変化を伴う耐性変異株の出現は認められませんでした。
- ソバルディ錠の24 週間投与はジェノタイプ1及びジェノタイプ2に該当しない患者に対して承認されている用法及び用量であるため、一部改変してジェノタイプ1及び2 の患者群の結果は削除しました。
安全性
24 週投与群のジェノタイプ1/2/3/4 の患者において89.8%(229/255 例)に有害事象が発現しました。
報告された主な有害事象は、疲労20. 0%(51/255 例)、無力症16. 9%(43/255 例)、頭痛16. 5%(42/255 例)及び不眠症16.1%(41/255
例)でした。
15 例(5. 9%)に重篤な有害事象が発現し、8 例が薬剤の投与中止に至りました。このうち2 例(急性躁病の再発、血小板減少症及び点状出血各1例)は治験薬と関連ありと判断されました。
なお、本試験において死亡例は認められませんでした。
ソバルディ錠400mgの本邦における承認された効能・効果は「次のいずれかのC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善 1. セログループ2(ジェノタイプ2)の患者 2. セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者」です。
ソバルディ錠400mgの本邦における承認された用法及び用量は以下のとおりです。
- セログループ2(ジェノタイプ2)の場合:リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、12週間経口投与する。
- セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない場合:リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、24週間経口投与する。