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イエスカルタ®点滴静注 Logo 主に三次治療以降を対象とした日本人大細胞型B細胞リンパ腫患者における国内第II相試験

J201試験1)

試験概要

目的
  • 主 目 的:再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫日本人患者におけるイエスカルタの有効性を治験責任医師又は治験分担医師による判定に基づく客観的奏効率(objective response rate:ORR)により評価する。また、イエスカルタの安全性を評価する。
  • 副次目的:再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫日本人患者におけるイエスカルタの有効性を中央画像評価機関による判定に基づくORR、最良効果、完全奏効(complete response:CR)率、部分奏効(partial response:PR)率、奏効期間(duration of response:DOR)、奏効までの期間(time to response:TTR)、無増悪生存期間(progression-free survival:PFS)、全生存期間(overall survival:OS)により評価する。
試験デザイン 多施設共同、非盲検、第II相試験
対象 再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma:DLBCL)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(primary mediastinal large B-cell lymphoma:PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(transformed follicular lymphoma:tFL)、又は高悪性度B細胞リンパ腫(high grade B-cell lymphoma:HGBCL)患者 17例(イエスカルタ投与例及び安全性解析対象:16例、mITT解析対象及び主要有効性解析対象:15例)
診断は2016年WHO分類2)に基づく。
試験方法 スクリーニング後、登録及び白血球アフェレーシスを治験実施医療機関で実施し、イエスカルタ製造施設に白血球アフェレーシスにより採取した細胞を輸送した。製造施設で末梢血中の単核細胞由来の活性化T細胞にレトロウイルスベクターを用いて抗CD19キメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor:CAR)遺伝子を形質導入した。形質導入されたT細胞をさらに拡大培養して治験製品を製造し、凍結保存した。
イエスカルタ投与日の5日前から3日間、リンパ球除去化学療法(シクロホスファミド500mg/m2/日及びフルダラビン30mg/m2/日をいずれも3日間)を実施した。
イエスカルタは、抗CD19 CAR T細胞2×106個/kgを目安に単回静脈内投与した。体重が100kgを超える患者には、最大固定用量2×108個を投与した。
本試験は2段階デザインで実施した*2
評価項目 【主要評価項目】
  • 治験責任医師又は治験分担医師が2007年International Working Group(IWG)基準3)に従い判定したORR
【副次評価項目】
  • 最良効果
  • CR率、PR率
  • DOR
  • PFS 等
解析計画 主要評価項目は、Clopper-Pearson法を用いて正確な両側90%CI及び両側95%CIを算出した。DOR、PFSについては、Kaplan-Meier法を用いて解析した。

3ヵ月の追加解析時点(データカットオフ日:2019年10月23日)の結果を示します。

  • *1:本試験ではイエスカルタ投与日をDay 1と設定しており、Day 0としたZUMA-1試験と表記上は異なっているが、リンパ球除去化学療法からイエスカルタ投与までの期間及び入院期間は両試験で同一である。
  • *2:第1段階として、主要有効性解析対象集団に含まれる患者が投与順に10例になった時点で中間解析を実施することとした。その結果、CR又はPRと判定された患者が2例以下の場合は無効、6例以上の場合は有効と判断し、試験を早期中止することとした。一方、CR又はPRと判定された患者が3例以上5例以下の場合は、主要有効性解析対象集団に含まれる例が16例になるまで患者登録を継続することとした。
    第2段階では、投与された16例の患者のうち、8例以上がCR又はPRと判定された場合に有効と判断することとした。
    第1段階の中間解析(データカットオフ日:2019年7月15日)で10例中9例がCR又はPRを達成した(治験責任医師又は治験分担医師の判定に基づくORR[95%CI]:90.0[55.5, 99.7]%)ことから、有効と判断し、試験の早期中止を決定した。なお、その時点で17例が登録されていた。そのうち、イエスカルタを投与された16例すべてが3ヵ月の追跡調査を受けた時点で追加解析を実施した(データカットオフ日:2019年10月23日)。

1)承認時評価資料:国内第II相試験(J201試験)

患者背景

全体
(N=15)
年齢(歳)
平均値(標準偏差) 57.3(8.79)
中央値(最小値, 最大値) 57.0(44, 70)
年齢層、例(%)
65歳以上 4(26.7)
性別、例
男性/女性 10/5
ECOG Performance Status、例(%)
0 12(80.0)
1 3(20.0)
疾患の内訳(治験責任医師による判定)、例(%)
DLBCL 14(93.3)
PMBCL 1(6.7)
tFL 0(0.0)
HGBCL 0(0.0)
CD19の状態、例
陽性/陰性 13/1
病期、例(%)
I 4(26.7)
II 4(26.7)
III 1(6.7)
IV 6(40.0)
症状、病変の状態、例(%)
B症状あり 1(6.7)
脾臓病変あり 1(6.7)
節外病変あり 6(40.0)
Bulky diseaseあり 1(6.7)
骨髄病変あり 1(6.7)
IPI、例(%)
0 3(20.0)
1 4(26.7)
2 3(20.0)
3 4(26.7)
4 1(6.7)
5 0(0.0)
全体
(N=15)
抵抗性、例(%)
一次治療に抵抗性 0(0.0)
二次治療又はそれ以上の治療に抵抗性 9(60.0)
ASCT後の再発 6(40.0)
前治療、例(%)
放射線療法 9(60.0)
ASCT 6(40.0)
抗CD20モノクローナル抗体 15(100.0)
アントラサイクリン系製剤 15(100.0)
白金製剤 10(66.7)
前治療の化学療法のライン数、例(%)
1 0(0.0)
2 4(26.7)
3 5(33.3)
4 4(26.7)
5 1(6.7)
>5 1(6.7)
最後の化学療法レジメンに対する反応(ASCT後に再発していない場合)、例(%)
CR<完全奏効> 0(0.0)
PR<部分奏効> 0(0.0)
SD<安定> 4(26.7)
PD<進行> 5(33.3)
評価不能 0(0.0)
不明 0(0.0)
腫瘍量(SPD)(mm2
n 15
平均値(標準偏差) 4663.2(6967.83)
中央値(最小値, 最大値) 1704.0(288, 26360)

IPI(International Prognostic Index):国際予後指標、ASCT(autologous stem cell transplant):自家造血幹細胞移植、SD(stable disease):安定、PD(progressive disease):進行、SPD(sum of the products of diameters)

【使用上の注意】(一部抜粋)
5. 高齢者への適用

高齢者では一般に生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

有効性

治験責任医師又は治験分担医師の判定に基づくORR[主要評価項目]

最良効果、CR率、PR率[副次評価項目]

3ヵ月の追加解析時における治験責任医師又は治験分担医師の判定に基づくORR(最良効果)[95%CI]は86.7[59.5, 98.3]%でした。また、CR率は26.7%、PR率は60.0%でした。

J201試験 治験責任医師又は治験分担医師の判定に基づくORR[主要評価項目]、最良効果、CR率、PR率[副次評価項目]

DOR[副次評価項目]

3ヵ月の追加解析時におけるDORの中央値[95%CI]は5.6[2.2, 推定不能]ヵ月でした。

NE(not estimable):推定不能

PFS[副次評価項目]

3ヵ月の追加解析時におけるPFSの中央値[95%CI]は6.5[2.9, 推定不能]ヵ月でした。

NE(not estimable):推定不能

安全性

副作用

副作用は、16例中全例に認められました。主な副作用は、サイトカイン放出症候群13例(81.3%)、好中球数減少及び血小板数減少各7例(43.8%)、貧血及び好中球減少症各6例(37.5%)、リンパ球数減少及び白血球数減少各5例(31.3%)、発熱性好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症各4例(25.0%)、低ガンマグロブリン血症及び倦怠感各3例(18.8%)等でした。
本試験において、副作用による死亡は認められませんでした。重篤な副作用は13例(81.3%)に認められ、主なものはサイトカイン放出症候群11例(68.8%)、好中球数減少2例(12.5%)等でした。投与中止に至った副作用はアナフィラキシー反応の1例でした。

  • *:サイトカイン放出症候群と特定された各種症状は個別に集計せず、「サイトカイン放出症候群」にまとめている。

副作用の一覧

器官別大分類 基本語 イエスカルタ投与例
(N=16)
すべての副作用 16(100)
サイトカイン放出症候群 13(81.3)
感染症および寄生虫症 上咽頭炎 2(12.5)
毛包炎 1(6.3)
肺炎 1(6.3)
副鼻腔炎 1(6.3)
上気道感染 1(6.3)
血液およびリンパ系障害 貧血 6(37.5)
好中球減少症 6(37.5)
発熱性好中球減少症 4(25.0)
白血球減少症 4(25.0)
血小板減少症 4(25.0)
リンパ球減少症 2(12.5)
好酸球増加症 1(6.3)
免疫系障害 低ガンマグロブリン血症 3(18.8)
アナフィラキシー反応 1(6.3)
代謝および栄養障害 食欲減退 2(12.5)
低ナトリウム血症 1(6.3)
神経系障害 頭痛 1(6.3)
心臓障害 動悸 1(6.3)
頻脈 1(6.3)
血管障害 高血圧 1(6.3)
低血圧 1(6.3)
大静脈血栓症 1(6.3)
呼吸器、胸郭および縦隔障害 鼻出血 1(6.3)
器官別大分類 基本語 イエスカルタ投与例
(N=16)
胃腸障害 下痢 2(12.5)
腸炎 1(6.3)
肝胆道系障害 肝機能異常 1(6.3)
筋骨格系および結合組織障害 背部痛 1(6.3)
一般・全身障害および投与部位の状態 倦怠感 3(18.8)
発熱 2(12.5)
疲労 1(6.3)
末梢性浮腫 1(6.3)
臨床検査 好中球数減少 7(43.8)
血小板数減少 7(43.8)
リンパ球数減少 5(31.3)
白血球数減少 5(31.3)
γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 2(12.5)
アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 1(6.3)
アンチトロンビンIII減少 1(6.3)
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1(6.3)
血中ビリルビン増加 1(6.3)
血中クレアチニン増加 1(6.3)
血中フィブリノゲン減少 1(6.3)

発現例数(%)
MedDRA version 21.0

  1. 承認時評価資料:国内第II相試験(J201試験)
  2. Swerdlow SH, et al.: Blood 127(20), 2375-2390, 2016
    著者の中にGilead社からアドバイザリーボード料を受けている者などが含まれる。
  3. Cheson BD, et al.: J Clin Oncol 25(5), 579-586, 2007

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