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SARS-CoV-2感染6週間以内の手術は死亡率が高い

 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染から6週間以内に手術を行うと、患者死亡率が有意に上昇するとの研究結果が、「Anesthesia」に3月9日掲載された。英バーミンガム大学のDmitri Nepogodiev氏らが報告した。

 この研究は国際多施設共同研究として、116カ国、1,674カ所の病院が参加し実施された。2020年10月に待機的手術または緊急手術が施行された14万231人が解析対象。このうち、術前のSARS-CoV-2検査で3,127人(2.2%)が陽性判定を受けていた。

 SARS-CoV-2陽性判定から手術までの期間は、2週間以内が1,138人(36.4%)、3~4週間が461人(14.7%)、5~6週間が326人(10.4%)、7週間以上が1,202人(38.4%)だった。なお、SARS-CoV-2陽性の患者も大半は無症状か、手術までに軽快していた。主要評価項目は術後30日以内の死亡率で、米国麻酔科学会の評価基準による全身状態、周術期心臓合併症リスクスコア(Revised Cardiac Risk Index;RCRI)、手術グレード・緊急性、呼吸器合併症などの交絡因子を調整後に検討した。

 その結果、SARS-CoV-2陰性患者の術後30日調整死亡率は1.47%(95%信頼区間1.41~1.53)だった。一方、SARS-CoV-2陽性患者では、陽性判定から2週間以内に手術が施行されていた場合は4.06%(同3.30~4.81)、3~4週間では3.86%(同2.60~5.12)、5~6週間では3.59%(同2.01~5.16)、7週目以降では1.49%(同0.91~2.07)だった。

 SARS-CoV-2陰性患者の調整死亡率を基準としたオッズ比(OR)を検討すると、陽性判定から2週間以内に手術が施行されていた場合はOR3.22(同2.55~4.07)、3~4週間ではOR3.03(同2.03~4.52)、5~6週間ではOR2.78(同1.64~4.71)と有意に高かった。ただし、7週目以降ではOR1.02(同0.66~1.56)であり、SARS-CoV-2陰性患者と有意差がなかった。

 SARS-CoV-2陽性患者群内での比較では、無症状または発症後に軽快した患者に比べて、何らかの症状が続いていた患者は術後30日調整死亡率が高値だった。例えば陽性判定から7週間以上経過後に手術が施行された症例で比較すると、無症状患者の調整死亡率は1.30%(同0.59~2.01)、軽快した患者は2.43%(同1.42~3.44)であるのに対し、有症状患者は5.96%(同3.24~8.68)だった。

 以上の結果を基に著者らは、「SARS-CoV-2感染の判定から6週間以内に手術を行った場合、術後の死亡リスクが上昇することが明らかになった。可能なら、SARS-CoV-2感染後7週目以降まで手術を延期した方が良い。特に、感染後に症状が発現しそれが遷延している場合は、7週よりさらに延期することで、死亡リスク低下のメリットを得られる可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2021年3月15日)

https://consumer.healthday.com/mortality-up-with-sx-within-six-weeks-of-sars-cov-2-infection-2651017991.html

Abstract/Full Text

https://associationofanaesthetists-publications.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/anae.15458

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