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FDAがCOVID-19抗体療法の適応縮小、一方、レムデシビルは外来使用可に

 米食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する2種類の抗体カクテル療法の適応範囲を縮小することを、1月24日発表した。現在主流となったオミクロン株に対しては、有効性が認められないため。一方、抗ウイルス薬のレムデシビルについては早期投与の有用性を示す報告に基づき、1月21日、従来の入院患者のみから外来患者にも使用可能と変更した。

 使用が制限された抗体カクテル療法は、バムラニビマブとエテセビマブの併用、および、カシリビマブとイムデビマブの併用の2種類。これらのモノクローナル抗体療法は、オミクロン株以前の変異株に対しては有効性が認められていた。しかし現在主流のオミクロン株に対しては、有効である確率は非常に低いと判断された。

 FDAが発出したステートメントによると、この2種類の抗体カクテル療法の使用は、「これらの治療が有効な変異株に感染または曝露した可能性が高いCOVID-19患者に限る」とされている。ただし、米連邦政府のデータによると、現在、米国内のCOVID-19症例の99%以上はオミクロン株への感染患者で占められているため、この条件に合致する症例はまれと考えられる。

 FDAのPatrizia Cavazzoni氏は、「最前線の医療従事者が、患者治療のために利用可能な最善のツールを確実に利用できるようにすることが、当局の最優先事項だ」と述べている。その上で、オミクロン株以外の変異株がほとんど見られない現状から、これら2種類の抗体カクテル療法について、「米国内では現時点でほぼ使用されないだろう」と語っている。

 ただし、この措置により米国人がCOVID-19に対し無防備な状態に置かれるわけではない。「この2種類の抗体カクテル療法以外にも、多くの治療法があり、それらはオミクロン株に対する有効性が期待されている」とCavazzoni氏は解説する。その一つとして、レムデシビルの適応拡大措置が取られた。

 レムデシビルは、COVID-19パンデミックの比較的早い段階から使用されている抗ウイルス薬。ただしその使用は従来、入院を必要とする患者に限定されていた。しかしFDAは1月21日、入院を要さない軽症~中等症患者への同薬の使用も認めることを発表した。

 レムデシビルの適応拡大措置を支持するデータとして、COVID-19重症化リスクの高い、軽症~中等症の外来COVID-19患者562人を対象とする、無作為化プラセボ対照臨床試験の報告が挙げられる。その研究では、レムデシビル非投与群では283人中15人(5.3%)がその後に入院に至った一方、レムデシビル投与群で入院に至ったのは279人中2人(0.7%)にとどまっていた。(HealthDay News 2022年1月25日)



https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-monoclonal-2656469009.html

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Photo Credit: Adobe Stock



(参考情報)
Press Announcements
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-limits-use-certain-monoclonal-antibodies-treat-covid-19-due-omicron

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-takes-actions-expand-use-treatment-outpatients-mild-moderate-covid-19



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