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オミクロン株拡大で人口当たり入院率が著増

 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の流行株が、デルタ株からオミクロン株に変化したことに伴い、入院患者が著増している実態が明らかになった。米疾病対策センター(CDC)の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)専門チームのChristopher A. Taylor氏らの研究によるもので、詳細はCDC発行「Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)」3月25日号に掲載された。

 Taylor氏らは、米国内14の州で実施されている、COVID-19関連の入院に関するサーベイランス「COVID-NET」のデータを解析し、18歳以上の成人のCOVID-19関連入院率の最近の推移を検討した。デルタ株が優勢だった2021年7月1日~12月18日は、週当たりCOVID-19関連入院率(成人10万人当たりの入院者数)のピークは15.5であったが、オミクロン株が優勢となった同年12月19日~2022年1月31日は最大38.4に達した。この38.4という入院率は、デルタ株流行以前の2021年1月9日の週に記録されていた26.1も上回り、パンデミック発生以降の最高値。

 このような入院率の急増は、ワクチン接種状況(未接種、初回接種完了、ブースター接種済み)にかかわらず、全ての成人で認められた。ただし、オミクロン株が優勢になって以降の入院率をワクチンの接種状況別に比較すると、ワクチン未接種者でより高かった。例えば2022年1月に、ワクチン未接種者の累積月間年齢調整入院率は528.2に達していた。この値は初回接種が完了していた成人の同月の累積年齢調整入院率(133.5)に比べて約4倍であり、さらにブースター接種済みの成人の入院率(45.0)に比べると約12倍に上る。

 なお、入院を要した患者のワクチン接種状況は以下のとおり。デルタ株の優勢期間は、未接種者が69.5%、初回接種完了が25.0%、ブースター接種済みが1.3%。オミクロン株の優勢期間は同順に、49.4%、32.7%、13.4%。

 オミクロン株の感染による入院リスクには、人種/民族による差も認められた。具体的には、2022年1月8日の週に黒人の年齢調整入院率が94.7に達し、この値はパンデミック中に観察された人種/民族別の年齢調整入院率の最高値に当たり、同じ週の白人の入院率(24.8)の3.8倍に相当する。また、デルタ株が優勢だった期間との比較では、オミクロン株優勢期間は黒人以外にも、非ヒスパニック系のアジア人や太平洋諸島系民族の割合も増加していた。

 在院日数は、デルタ株優勢期間が中央値5日(四分位範囲3~10)、オミクロン株優勢期間が同4日(2~9)で、有意に短縮していた(P<0.01)。また、以下に記すように重症化率は低下していた。ICU入室がデルタ株優勢期間24.2%、オミクロン株優勢期間16.8%、機械的人工換気が同順に13.6%、7.6%、院内死亡が12.6%、7.0%(いずれもP<0.01)。

 著者らは、「SARS-CoV-2感染は、ワクチン接種を受けた人にも、COVID-19関連の入院を引き起こす可能性がある」と述べた上で、「オミクロン株が優勢になるのに従い、成人のCOVID-19関連の入院率が2021年12月下旬から上昇し始め、2022年1月にピークに達した。他の人種/民族に比べて黒人の成人の入院率は、より大きく増加した」とまとめている。

 なお、一部の著者が製薬企業との金銭的関係の存在を明らかにしている。(HealthDay News 2022年3月21日)



https://consumer.healthday.com/covid-19-associated-hospitalization-rate-up-during-omicron-2656998358.html

Abstract/Full Text
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7112e2.htm

Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock


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