二次治療としての有用性を検討した試験
ZUMA-7試験1,2)(海外データ)
試験概要
無作為化から9ヵ月時点(データカットオフ日:2021年3月18日)の結果を示します。
最初の無作為化日から5年後時点(データカットオフ日:2023年1月25日)の結果はこちらに示します。
- *1:
国内において大細胞型B細胞リンパ腫の適応を有さない。
- *2:
MYC及びBCL2又はBCL6の再構成を有する。
- *3:
MYC及びBCL2及びBCL6の再構成を有する。
- *4:
MYC及びBCL2蛋白を過剰発現。
- *5:
プロトコールでは片側検定で計画されていたが、論文化に伴い論文(N Engl J Med)の投稿規定に準じて両側検定に変更した。
1) 承認時評価資料:海外第Ⅲ相試験(ZUMA-7試験)
2) Westin JR, et al.: N Engl J Med 389(2), 148-157, 2023
本試験はKite社の支援を受けている。著者の中にKite社から雇用を受けている者、アドバイザリーボード料を受けている者などが含まれる。
割り付け後の治療経過
患者背景
| イエスカルタ群 (N=180) |
標準治療群 (N=179) |
|
|---|---|---|
| 年齢(歳) | ||
| 平均値 (標準偏差) |
57.1(12.0) | 57.4(12.2) |
| 中央値 (最小値, 最大値) |
58.0(21, 80) | 60.0(26, 81) |
| 年齢層、例(%) | ||
| 65歳以上 | 51(28.3) | 58(32.4) |
| 性別、例 | ||
| 男性/女性 | 110/70 | 127/52 |
| ECOG Performance Status、例(%) | ||
| 0 | 95(52.8) | 100(55.9) |
| 1 | 85(47.2) | 79(44.1) |
| 一次治療に対する最良効果、例(%) | ||
| CR<完全奏効> | 46(25.6) | 47(26.3) |
| PR<部分奏効> | 60(33.3) | 62(34.6) |
| SD<安定> | 11(6.1) | 11(6.1) |
| PD<進行> | 63(35.0) | 59(33.0) |
| 無作為化時の一次治療反応性(IxRS)、例(%) | ||
| 一次治療抵抗性 | 133(73.9) | 131(73.2) |
| 一次治療から6ヵ月以内の再発 | 9(5.0) | 9(5.0) |
| 一次治療から6ヵ月超12ヵ月以内の再発 | 38(21.1) | 39(21.8) |
| sAAIPIトータルスコア(IxRS)、例(%) | ||
| 0-1 | 98(54.4) | 100(55.9) |
| 2-3 | 82(45.6) | 79(44.1) |
| イエスカルタ群 (N=180) |
標準治療群 (N=179) |
|
|---|---|---|
| 疾患の内訳(治験責任医師による判定)、例(%) | ||
| DLBCL NOS | 110(61.1) | 116(64.8) |
| T細胞/組織球豊富型LBCL | 5(2.8) | 6(3.4) |
| EBV陽性DLBCL | 2(1.1) | 0(0.0) |
| FLから生じたDLBCL | 19(10.6) | 27(15.1) |
| MYC及びBCL2とBCL6の両方か一方の再構成の有無を問わないHGBCL | 43(23.9) | 27(15.1) |
| 原発性皮膚DLBCL・下肢型 | 1(0.6) | 0(0.0) |
| その他 | 0(0.0) | 3(1.7) |
| 病期、例(%) | ||
| I | 10(5.6) | 6(3.4) |
| II | 31(17.2) | 27(15.1) |
| III | 35(19.4) | 33(18.4) |
| IV | 104(57.8) | 113(63.1) |
| CD19の状態、例(%) | ||
| 陽性 | 144(80.0) | 134(74.9) |
| 陰性 | 13(7.2) | 12(6.7) |
| 欠測 | 23(12.8) | 33(18.4) |
| 症状、病変の状態、例(%) | ||
| B症状あり | 21(11.7) | 29(16.2) |
| 脾臓病変あり | 19(10.6) | 33(18.4) |
| 節外病変あり | 103(57.2) | 120(67.0) |
| Bulky diseaseあり | 13(7.2) | 16(8.9) |
| 骨髄病変あり | 17(9.4) | 15(8.4) |
標準治療群179例中、ASCT併用HDTの施行例は64例(35.8%)であった。
IxRS(Interactive Voice/Web (x) Response System)、CR(complete response):完全奏効、PR(partial response):部分奏効、SD(stable disease):安定、PD(progressive disease):進行
【使用上の注意】(一部抜粋)
5. 高齢者への適用
高齢者では一般に生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
有効性
盲検下中央画像評価機関の判定に基づくEFS【主要評価項目・主解析】
無作為化から9ヵ月時点の盲検下中央画像評価機関の判定に基づくEFSの中央値は、標準治療群に比較してイエスカルタ群で有意に長いことが示され、標準治療に対するイエスカルタの優越性が検証されました(P<0.0001*、層別Log-rank検定)。
*:検証的解析。
盲検下中央画像評価機関の判定に基づくORR【重要な副次評価項目・主解析】
無作為化から9ヵ月時点の盲検下中央画像評価機関の判定に基づくORRは、標準治療群と比較してイエスカルタ群で有意に高いことが示されました(P<0.0001、Cochran-Mantel-Haenszel検定)。
治験責任医師の判定に基づくPFS【その他の副次評価項目】
無作為化から9ヵ月時点の治験責任医師の判定に基づくPFSの中央値は、イエスカルタ群で14.7ヵ月、標準治療群で3.7ヵ月でした(P<0.0001*、層別Log-rank検定)。
NE(not estimable):推定不能
*:名目上のP値。
盲検下中央画像評価機関の判定に基づくDOR【その他の副次評価項目】
無作為化から9ヵ月時点の盲検下中央画像評価機関の判定に基づくDORの中央値は、イエスカルタ群で26.9ヵ月、標準治療群で8.9ヵ月でした(P=0.0695*、層別Log-rank検定)。
NE(not estimable):推定不能
*:名目上のP値。
ベースライン特性別の盲検下中央画像評価機関の判定に基づくEFS【サブグループ解析】
GCB(germinal center B-cell)、ABC(activated B-cell)
安全性
副作用*【その他の副次評価項目】
無作為化から9ヵ月時点の副作用はイエスカルタ群では170例中163例(95.9%)、標準治療群では168例中160例(95.2%)に認められました。主な副作用は、イエスカルタ群では発熱157例(92.4%)、低血圧70例(41.2%)、頭痛及び洞性頻脈各51例(30.0%)等、標準治療群では悪心108例(64.3%)、貧血83例(49.4%)、疲労80例(47.6%)等でした。
本試験において副作用による死亡はイエスカルタ群で1例(B型肝炎再活性化)、標準治療群で7例(B細胞性リンパ腫5例、心停止、急性呼吸窮迫症候群各1例)に認められました。重篤な副作用はイエスカルタ群で63例(発熱24例、脳症17例、低血圧15例等)、標準治療群で59例(発熱性好中球減少症19例、急性腎障害6例、血小板数減少5例等)に認められました。投与中止に至った有害事象は、標準治療群の2例(急性腎障害、血液幹細胞採取不十分各1例)に認められました。
- *:
本項の副作用の集計においては、サイトカイン放出症候群は症候群としてグルーピングしておらず、それぞれの事象・症状を抽出している。
サイトカイン放出症候群の発現状況は電子添文、適正使用ガイドをご参照ください。
副作用の一覧(いずれかの群で10%以上に発現)
| 基本語 | イエスカルタ群 (N=170) |
標準治療群 (N=168) |
|---|---|---|
| すべての副作用 | 163(95.9) | 160(95.2) |
| 発熱 | 157(92.4) | 33(19.6) |
| 低血圧 | 70(41.2) | 18(10.7) |
| 頭痛 | 51(30.0) | 27(16.1) |
| 洞性頻脈 | 51(30.0) | 9(5.4) |
| 疲労 | 50(29.4) | 80(47.6) |
| 好中球減少症 | 48(28.2) | 28(16.7) |
| 悪寒 | 45(26.5) | 8(4.8) |
| 振戦 | 37(21.8) | 1(0.6) |
| 錯乱状態 | 35(20.6) | 1(0.6) |
| 失語症 | 35(20.6) | 0(0.0) |
| 低酸素症 | 33(19.4) | 7(4.2) |
| 悪心 | 30(17.6) | 108(64.3) |
| 脳症 | 29(17.1) | 1(0.6) |
| 貧血 | 25(14.7) | 83(49.4) |
| 食欲減退 | 24(14.1) | 40(23.8) |
| 下痢 | 24(14.1) | 52(31.0) |
| 好中球数減少 | 22(12.9) | 45(26.8) |
| 傾眠 | 18(10.6) | 0(0.0) |
| 低ガンマグロブリン血症 | 17(10.0) | 1(0.6) |
| 嘔吐 | 17(10.0) | 49(29.2) |
| 血小板減少症 | 16(9.4) | 39(23.2) |
| 白血球数減少 | 13(7.6) | 37(22.0) |
| 低リン酸血症 | 9(5.3) | 25(14.9) |
| 急性腎障害 | 7(4.1) | 17(10.1) |
| 低カリウム血症 | 7(4.1) | 39(23.2) |
| 血小板数減少 | 7(4.1) | 58(34.5) |
| リンパ球数減少 | 5(2.9) | 21(12.5) |
| 低マグネシウム血症 | 5(2.9) | 27(16.1) |
| 便秘 | 2(1.2) | 43(25.6) |
| しゃっくり | 2(1.2) | 17(10.1) |
| 発熱性好中球減少症 | 1(0.6) | 43(25.6) |
| 口内炎 | 1(0.6) | 28(16.7) |
発現例数(%)
MedDRA version 23.1
- 承認時評価資料:海外第III相試験(ZUMA-7試験)
- Westin JR, et al.: N Engl J Med 389(2), 148-157, 2023
本試験はKite社の支援を受けている。著者の中にKite社から雇用を受けている者、アドバイザリーボード料を受けている者などが含まれる。 - Swerdlow SH, et al.: Blood 127(20), 2375-2390, 2016
著者の中にGilead社からアドバイザリーボード料を受けている者などが含まれる。 - Cheson BD, et al.: J Clin Oncol 32(27), 3059-3068, 2014
著者の中にGilead社からアドバイザリーボード料を受けている者などが含まれる。
